親友の話。
- 2025.12.17
- Diary
ごきげんよう、コースターです。
年に数回のブログですね。
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親友という定義はあってないようなものだと思います。
とても曖昧で、とても一方的。
でも、この曖昧さと一方的な感じが良いのだと思います。
僕自身、とても有難いことに何人か親友と言ってもいいよね?と思える友人がいます。
今日はその中の一人の話。
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出会いは大学時代。
入学して、同じ学部の友達が出来て、その友達が別の授業で仲良くなった他学部の友達。
初めは友達の友達みたいな感じ。
学部が違ったから同じ授業はなかったものの、授業と授業の合間には同じテーブルで喋ったり、学食を食べたりしてました。
第一印象としては、自分よりも物事を深く捉えられる、音楽の知識が豊富にある、同い年だけど断然大人っぽい、笑うところや笑いたい対象や視点が似ている。
仲良くなるまでに時間はかかりませんでした。
仲良くなってからは、一人暮らししている彼の家に入り浸ることになります。
日常のくだらない話から大学の卒業イベントを一緒に企画までたくさんの思い出があります。
大学時代の面白かったエピソードはあり過ぎるので省略。
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社会人になってからは、僕は東京、彼は福岡。
それでもたまに仕事で東京に来てくれた時は飲みに行って、朝まで喋ったりしました。
なかなか東京で会えない時はSkypeで4-5時間話して、お互いの近況報告が定番コース。
僕もたまに旅行がてら遊びに行った時は本当に至れり尽くせりで、美味しいお店に連れて行ってくれたり、綺麗な景色の場所に連れて行ってくれたり、買い物の案内をしてくれました。
結婚式にも呼んでくれて、二次会の幹事を任せてくれたり、僕自身が言うのも変だけど信頼してくれていたのかなぁと思います。
毎日頻繁に連絡取ることはなかったけど、何かあれば連絡をとって近況報告をする、そんな仲でした。
ただ、そんな日々がずっと続かないのが現実でした。
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約三年前、僕の転職で有給消化期間があり、久しぶりに会いにいきました。
一人で沖縄に行って、その次に福岡へ行くタイミングで会う約束をしました。
その時はハイラックスで迎えに来てくれて、「やば!でか!なにこれ!めちゃくちゃカッコ良い!」なんて小学生並みの感想を言ってキャッキャしてました。
博多市内に向かう車中、彼から「てか、マジで平気なんだけど、言わないといけないことがあるんだよね!」って切り出されました。
「えっ!?何!?マジで怖いんだけど!?」とリアクションしたのを覚えてます。
次に彼は「オレ、胃を取ったんだよね!」と。
正直、仕事の話か奥さんの話を想像してたので何も考えられなかったです。
経緯を話してくれる中で、ガンで胃を切除したこと、食べ物はゆっくり食べないといけないこと、ペースト状の食事があること、色々と話してくれました。
博多市内に向かう前に何も知らなかったとはいえ「久しぶり!福岡といえばラーメンでしょ!ラーメン食べたいよ!」とワガママ言ったことをめっちゃ後悔しました。
ラーメン屋さんで彼は、僕がラーメン+替玉を食べる間にラーメン1杯をゆっくり食べてました。
それを見て、胃を切除したというのは本当なんだなと痛感しました。
その日の夜、彼と彼の奥さん、僕の3人で外食をしたけどやはりゆっくり食べてて、お酒もやめていて、ここでは沖縄土産にお酒を買ってきたことを後悔しました。
今は食事に気を付けていて、食べるものはもちろん、食材そのものにも気をつかっていることを聞きました。
話を聞けば聞くほど自分の知らない事ばかりで、普段の食事がいかに適当なものなのか知るきっかけになりました。
この旅行から戻り、東京で大学の友達に会った時、彼の病気のことは伝えませんでした。
口止めされていたわけではないけど、僕が伝えるのは違うかなと思いました。
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旅行から二年くらい経って、ターンテーブルの買い替えを決意して、オーディオ屋の彼のお店から買えないか相談しました。
返信が遅くて心配したけど、連絡が来て、お金を振り込んだりと購入までのやり取りをしました。
その中で、近いうち電話しようということになりました。
電話当日、いつものように近況報告。
僕からは東京の大学友達と会った話など知ってることを共有。
彼からは体調の具合を聞いたり、食事のこと、最近ぬか漬け作りに注力してることなど聞きました。
特に体調の話では「新しい抗がん剤治療が大変で、治療後1週間がキツくて、次の1週間で気持ちが戻って、また治療しないといけない。隔週で気分が上がったり下がったりする」と聞いて、体調良いタイミングで会いに行くよと伝えました。
電話の終盤、彼から「最近笑うことが減ってたけど、今日の電話でもっとCと話さないとダメだって思ったわ」って言ってもらえたのが凄く嬉しかったです。
数日後、僕は僕ですぐにぬか漬けセットを注文して、きゅうりを漬けて、写真を送ったら、「オクラを漬けると不思議とチーズみたいになるよ」とアドバイスをもらいました。
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その三週間後。
彼の奥さんから連絡。
「(彼が)月曜日から緊急入院して、しんどいかもしれない。また状況が変わったら連絡するね。」
その五日後。
息を引き取ったと連絡が入りました。
僕は出張で名古屋にいたから、仕事の調整をして金曜日の昼過ぎから福岡へ移動。
着いたのは夜で、彼の奥さんが奥さんのご両親と車で迎えに来てくれて、葬儀場の控え室へ。
彼の両親にも挨拶。
彼の奥さんが用意してくれたご飯を食べて、彼と対面。
彼の前で彼の奥さんと僕、三人でゆっくり話すことが出来ました。
奥さんからの連絡をもらってすぐに大学友達のグループLINEでみんなに伝えて、その日の夜は友人や後輩からの電話が次々とあって電話しっぱなしだったことも伝えられました。
もちろん全部ではないけど、思い出を振り返ることもできました。
奥さんから闘病生活のことも詳しく聞かせてもらうことも出来ました。
翌日以降は通夜や告別式などでゆっくり顔を見れないと聞いたので、僕は一人だけ贅沢な時間を過ごさせてもらいました。
通夜と告別式には友達が来てくれて、中には弾丸日帰りで来てくれた友達もいました。
泊まりの友達とは結婚式二次会の会場を見に行ったり、ちょっとした聖地巡礼もしました。
通夜から告別式、東京に帰るまではあっという間でした。
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そして今日は四十九日にあたります。
色んな感情や思いがあります。もちろん後悔もたくさんあります。
僕が大学のみんなに病気のことを伝えていれば、彼もみんなも直接会えたのでないか?
旅行の企画とかしてみんなを連れて行く機会を作らなかったのか?昔から幹事は僕の役目だったではないか。
東京と福岡の距離を言い訳にして、なんでもっと直接会いに行かなかったのか?
なぜもっとこまめに連絡をしなかったのか?
言い出したらキリがないですね。
でも、彼が最後の電話で「Cと電話でもっとたくさん話さないといけないわ!」と楽しそうに言ってくれたのが誇りに思うし、少しだけ救われた気持ちになります。
僕は彼と出会えたこと、過ごした時間があることを誇りに思います。
とてもチープな言葉になるかもしれないけど、彼は心の中で生き続けると思います。
それと同時に、よく遊ぶ友達、たまに会う友達、何年も会えていない友達、友達だけでなく家族や恋人、職場の人など自分の周りにいる人たちを大切にしないといけないと改めて思いました。
特になかなか会えていない友達には自分から連絡して会いに行かないといけないですね。
他にも、僕自身、何かで判断に困ったり、悩んだ時には…自分よりも物事を深く捉えられて、同い年だけど断然大人っぽい彼ならどうするかを想像出来ればと思います。
きっと良い方向に動き出すと思います。
そんなことを思わせてくれる親友の話。
see ya!!
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